プロジェクトマネジメントをしていて、明日終わると言ってたので、次確認すると終わっていない。。。追加の作業や、新たな問題が見つかったわけではないけれど、どうして予定通り終わらないのだろう。
予定通り進まないのは、いくつかの要因があると思います。しかしながら、本当にその予定が正しいものだったのでしょうか。無理のある予定だった可能性もあります。今回、双方に納得感のある進捗の確認方法を紹介します。
なぜ正しい進捗が報告されないのか
正しい進捗が報告されない理由として、2つ理由があると思います。
- 報告者本人が正しい進捗報告をためらっている
- 報告者本人は正しいと考えている
私の経験上は、後者のケースが多いのですが、他プロジェクトなででは、前者のパターンも見受けられるそうです。これらの状態が発生してしまうと、今後の作業計画に影響が出てきます。早めに正しい状態を把握する必要がありますが、どのように実施していけばよいでしょうか。
正しい進捗を報告してもらうために実施していること
言いやすい関係・信頼関係を築くこと
「報告者本人が正しい進捗報告をためらっている」のケースを考えてみましょう。この場合は、正しい報告をすると、「よくないことが起きる」と想定されているからだと思います。正しい情報を得るために、普段からの「関係性」を意識しています。具体的な取り組みを紹介します。
適度に話しかける
作業に躓いていると、ちょっとした会話から、相談されることが多々あります。進捗確認とは別のタイミングで、たまに話かけることが効果的です。実際の進捗状況の感触を得るためにも、重要な作業については、任せっきりにしないことも時には重要です。
指摘・アドバイスではなく、自分の考えを伝える
言いにくい情報を出された時に、すべてを受け止めているわけではありません。「仕事の進め方」や、「報告の仕方」がよくない場合は、きちんと自分の考えを伝えています。この時に、意識しているのは、「指摘」や「アドバイス」ではありません。「もし私なら」という視点で伝えるようにしています。具体的には、
「○○という状況で○○したら、××というよくない結果になる。もし私なら○○という対応をとる」といった具合に伝えます。意見が違えば、話し合えばよく、自分が絶対に正しいというわけでもないです。
プロジェクトメンバーには、自分よりも年上の人もいますし、プライドの高い人もいるため、上からになるようは発言は控えています。
あくまで、このやり方が必ずよい、ということではありませんが、私はこのやり方で問題は起きていません。言いたいことは言いつつ、協力体制を構築するには、普段の関係性を心掛けておく必要があります。
”人”に聞くのではなく、”モノ”に聞く
「報告者本人は正しいと考えている」ケースに対しては、私は成果物にフォーカスして確認するようにしています。例えば、以下のようなイメージです。
- 【実装フェーズ】全体のうち、どこまで実装されているのか。残りはどのあたりか。
- 【テストフェーズ】どこまで動いているのか。確認できていないところは。
全体像を把握した上で、「どこが出来ているのか」を確認していきます。これにより、作業の漏れ、や、無理な見積もりになっていないかをチェックすることができます。想定外のケースが発生して完了日が伸びることもありますが、少なくとも想定しているケース内での進捗のズレはほぼ解消できると思います。
以前の私は「今何%くらい完了している?」「いつ終わる?」と漠然と聞いていました。報告者本人の感覚から情報を得ていたのですが、「明日終わる」と報告を受けも、次の日に終わっていません。。そして、次の日に改めて聞くと、また明日終わると、終わっていない。という状況が発生しました。
具体的な残作業を確認するととても、1日で終わるような作業ではなく2,3日かかりそうな内容だったため、納得しました。見積もり自体に無理がある可能性もあるため、人によっては、成果物ベースで共有した方がよい場合もあります。
一緒に仕事をした経験が少ない人とは、まず成果物ベースで話をするようにしています。
まとめ
進捗を正しく確認するための方法を2つ紹介しました。
- 言いやすい関係・信頼関係を築くこと
- ”人”に聞くのではなく、”モノ”に聞く
他にも方法はあるかもしれませんが、今のところ、上記によって正しい情報は得られていると思います。いろいろな環境で実施してきたわけではありませんので、他の環境でもうまくいくかどうかは、今後の検証となります。