最近、SaaS, MaaSなど ●● as a Serivce. というのが流行っているようだ。Retail as a Serviceなるものを聞いたのだけれど、これはどういうこと?
小売りに対しても、サービス化が進んでいるようですね。最近、日本に上陸したb8taの事例を見ながら解説します。
この記事を読むことで、簡単な概念と、具体事例を話すができるようになると思います。
Retail as a Service (RaaS) ってナニ?
そもそも as a Service とは?
アズ・ア・サービスとは、「サービスとして提供するもの」です。
近年では「所有から利用へ」という時代の流れに伴って、ほとんどのものが「製品販売ではなく、サービス化」に変化していっています。
例えば、Software as a Serviceを考えみましょう。
これまでは、ソフトウェアを一括購入し自分のPCにインストールしていました。それが、現在ではソフトウェアをインターネット経由で利用し、使いたい分だけ使うように変化してきています。しかも、常に最新のソフトウェアを利用でき、メリットが大きいですね。
Retail as a Service (RaaS)の概念
それでは、サービスとしての小売りとはどういうことでしょうか。
小売りが保持しているものは、顧客データです。この顧客データをサービスとして、メーカーに利用してもらうのが、RaaS(ラース)です。
小売りの強みは、顧客の行動データが直接見れる、ということです。
例えば、店員さんは、顧客に対して接客などのサービスを提供しています。目の前にいる顧客の行動や会話をもとに、様々な提案ができるでしょう。
メーカー側は、顧客が商品に興味を示しているのかどうかさえ、正確に知ることは困難でした。店舗での顧客データを踏まえて、商品開発に生かすことができれば、非常に価値のあるものになります。
RaaSというと誤解を生むかも
Robot as a Serviceという用語もあり、こちらもRaaSとして略されているようです。
RaaSというと誤解を招く恐れもあるため、念のためご注意を。
RaaSの具体例:b8taとは
b8taの概要
b8taはシリコンバレー発の企業で、製品の「ベータテスト」を行うことができる小売店です。店舗には、カメラが設置してあり、来店客の性別や年齢を推測できます。さらに、顧客の行動データ(「興味を持った」「手に取って試した」など)をメーカーへ提供することで、メーカーの製品開発に生かしています。
シリコンバレーでは、スタートアップなどが、製品開発時に顧客の反応を見るために、利用されているようです。
b8ta サンフランシスコの店内の様子
営業終了間近だったこともあり、店舗には人が少なめでした。
製品の横には、iPadが配置されており、商品の説明を見ることができます。
私の場合、iPadの説明と実際に商品を触るだけで商品の理解は十分で、スタッフの方に聞くことはありませんでした。
b8taのビジネスモデル
非常にざっくりとしたイメージですが、下記に整理しました。
より、ビジネスモデル図鑑2.0にもb8taが取り上げられているので、気になる人は参考にしてみてください。なお、この書籍に記載されているb8taの図解は「b8ta ビジネスモデル」で画像検索すると出ているようです。
b8taはどこで体験できる?
2020年8月現在、日本では新宿マルイと有楽町の2店舗のようです。いずれも、2020/8/1 オープンしたばかりです。私はまだ行ったことがないので、今度行ってみたいと思います。
蔦屋家電プラスもオススメ
似たような業態として、日本では、蔦屋家電プラスがすでに実施しています。b8taの取り組みから着想を得て、日本で展開されたのではないかと思います。興味がありましたら、こちらもチェックしてみてください。
まとめ
「所有から利用へ」という時代背景のもと、小売りもサービス化されていっています。
小売りもリアル店舗では、販売よりも「体験」とリアルでしか得られないことに注力することが重要視されてくるのかもしれません。
[…] 【RaaS: Retail as a Service】売らない小売 シリコンバレー発 b8ta の面白いビジネスモデル最近、SaaS, MaaSなど ●● as a Serivce. というのが流行っているようだ。Retail as a Serviceなるものを聞いた […]
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