経済

【統計データ】平均年収を知りたい。どのような統計データが存在しているのか、情報源を理解して、欲しいデータにアクセスしよう!

いくお
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日本には統計データとして、いくつかの調査結果があることもご存じでしょうか。

ブログなどで、平均年収を紹介しているサイトがありますが、見るサイトによって、値が異なっているかもしれません。

理由の一つとしては、それは情報源が異なるからだと思います。

この記事を読むことで、「日本の平均年収」について、どのような調査結果が存在しているのかを知ることができます。

日本には、賃金に関する統計データが4つ存在する

データを見る前に、まず、どのような統計データがあるかを把握しましょう。

意外にも、4つも調査結果があるのですね。

  1. 毎月勤労統計調査
  2. 賃金構造基本統計調査
  3. 民間給与実態統計調査
  4. 職種別民間給与実態調査

このうち、1から3番目までは「基幹統計調査」、4番目は「一般統計調査」となります。

基幹統計調査とは、国勢調査や総務大臣が指定した重要な統計を作成するために行われる統計調査です。

一般統計調査とは、行政機関が行う統計調査で、基幹統計調査以外のものです。

※用語を詳しく知りたい方は、「総務省の統計法について」を参照ください。

上記意外にも、転職エージェントが独自で調査していますので、そちらも参考にするとよいと思います。

なぜ4つも統計データが存在しているのか

結論として、「調査目的が違うため、用途に応じて使い分けている」ためです。

「賃金構造基本統計調査」「民間給与実態統計調査」「職種別民間給与実態調査」を一本化することも論点となっていたようですが、コスト面でも困難なようです。[1]

一部重複しているデータもありますが、実態として調べたい対象(母集団)が異なったり、分析の切り口が異なっているため、個別で調査した方が好都合ということですね。

具体的な違いは、総務省が整理していますが、ざっくりと違いが知りたい場合は、先へ進んでください。

結局、「毎月勤労統計調査」「賃金構造基本統計調査」「民間給与実態統計調査」「職種別民間給与実態調査」の違いは何か?

管轄省庁、調査目的を以下に整理します。

少し理解しにくいかもしれませんが、まずは調査目的を把握しましょう。

管轄省庁統計調査調査目的
厚生労働省毎月勤労統計調査雇用、給与及び労働時間について、全国調査にあってはその全国的の変動を毎月明らかにすることを、地方調査にあってはその都道府県別の変動を毎月明らかにする
厚生労働省賃金構造基本統計調査主要産業に雇用される労働者について、その賃金の実態を労働者の雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにする
国税庁民間給与実態統計調査民間の事業所における年間の給与の実態を、給与階級別、事業所規模別、企業規模別等に明らかにし、併せて、租税収入の見積り、租税負担の検討及び税務行政運営等の基本資料とする
人事院職種別民間給与実態調査国家公務員及び地方公務員の給与を民間の従業員の給与と比較検討するための基礎資料の作成を目的とする
【出典】厚生労働省 毎月勤労統計調査(全国調査・地方調査)
厚生労働省 賃金構造基本統計調査
国税庁 民間給与実態統計調査
人事院 職種別民間給与実態調査

上記をもう少しかみ砕きます。

毎月勤労統計調査とは

毎月勤労統計調査は、「雇用、給与及び労働時間」の毎月の変動を把握するための調査です。

産業や就業形態別の給与等を毎月明らかにします。

労働者全体の賃金の水準、増減を確認するときに用います。

賃金構造基本統計調査とは

賃金構造基本統計調査は、「賃金構造の実態」を把握するためです。

労働者の属性別における賃金等を明らかにします。

属性とは以下のようなデータです。

  • 雇用形態
  • 就業形態
  • 職種
  • 年齢
  • 学歴
  • 勤続年数
  • 経験年数

例えば、正規雇用か非正規雇用かで、賃金がどの程度異なるかを知りたい場合は、こちらの統計データを参照すれば分かります。

民間給与実態統計調査とは

民間給与実態統計調査は、「民間の年間給与の実態」を把握します。

他調査とは違い、月給与ではなく、年間給与が対象です。

また、、一定数の事業規模であるのに対して、一人以上の事業所が対象となっており、幅広く調査されています。

給与所得者数も把握できるため、給与区分による分布(給与所得が300万円以下の割合が増加している)などのデータが得られます。

職種別民間給与実態調査とは

職種別民間給与実態調査は、「民間と公務員の給与を直接比較できるようにする」のが目的です。

厳密に定義された職種ごとに賃金を把握することができます。

日本の平均年収は?

実際のデータを確認したい場合は、下記の記事をご覧ください。

雇用形態、業種別、性別など、様々な切り口で平均給与を調べています。

まとめ

今回は、賃金・年収を調べるための一時ソースを紹介しました。

各統計データによって、値が異なりますが、大枠の傾向は把握できるのではないかと思います。

業界別などを調べることで、今後のキャリアの参考にしてみてください。

その他 参考資料

[1] 内閣府 個別事項(類似調査の集約・一本化)に対する回答(様式)

[2] 国税庁 民間給与実態統計調査 給与・賃金に係る類似統計の整理表

[2] 厚生労働省 賃金構造基本統計調査と毎月勤労統計調査の相違について

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いくお
10年以上システムエンジニアしています。 現在、数億円規模のプロジェクトリーダーを担当し、2021年には働きながらMBA取得。 これまでに得た知識、経験から役立つビジネス情報を発信していきます。 趣味の読書、運動、アウトドア、旅行なども幅広く投稿していけたらと思います。

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