PDCAってどうやって回せばよいのか分からない。
続けたいと思いつつも、続かない。。
自己流で上手くいかない場合は、
実践している人から学ぶ、真似てみるのが吉です。
お勧めのPDCA本3冊
お勧めのPDCAの本を紹介しますが、その中でも私が参考になった書籍を3つに絞りました。
どんなランキングでも同じですが、
ランキング上位なものが必ずしも、自分にとってベストな本とは限りません。
これまでの経験値や課題感などによって、変わってくると思いますので、
自分にピッタリな本を選ぶ参考になれば幸いです。
とはいえ、良書は多くの人にとって価値があるものですので、
忙しい人は、まずはこの3選をご覧いただけたらと思います。
鬼速PDCA
※Audibleで無料で聴けます.
著者:冨田和成ってどんな人?
冨田和成氏は、前職の野村證券時代に「鬼速PDCA」という言葉(造語)を使っていたようです。
その後、(株)ZUUの代表として活躍されており、 「鬼速PDCA」を企業文化として浸透されています。
PDCAを高速を超える「鬼速」で回すということで、鬼速PDCAと言っていますが、
このおかがで、以下を達成できたと言っています。
- 野村証券時代に視点での営業やプライベートバンカーとして数々の最年少記録を残す
- ZUUオンラインがサービス開始から2年でお金に関する情報を発信するメディアとして日本一の月間訪問者数を誇る
PDCAサイクルとKGI/KPIを紐づけて徹底的にコントロールする
下記のステップでPDCAサイクルの仕組みを構築しています。
- ゴールを定量化する(KGIの設定)
- 現状とのギャップを洗い出す
- ギャップを埋める課題を考える
- 課題を優先度づけして3つに絞る
- 各課題をKPI化する
- KPIを達成する解決策を考える
- 解決策を優先度づけする
- 計画を見える化する
上記を見ていると、問題解決の進め方そのものだと感じます。
「現状の問題・課題」を特定し、解決策のアイディアとして発散させます。
そして、選択肢を絞り込み、計画に落とし込む。
この時にコントロールできるように数値化しているので、
どこの行動がうまくいかなかったのかが明確になりますね。
PDCAサイクルには階層があるという視点を持ち込まれています。
PDCAが、KGI, KPIと紐づいているのでゴールからのトレースが明白です。
全体像をしっかり把握して進めれるので安心感があります。
また、経営者ということもあり、問題解決の流れでPDCAを活用されているのが印象的です。
我流であるものの実践的であるといえます。
ただし、ここまで落とし込むのはなかなか大変ですので、本気で取り組む人にはお勧めです。
使用するツール:鬼速PDCA手帳
自前のノートでも実践できますが、
鬼速PDCAを実践しようと思う方は、すでにテンプレートが用意されている手帳がお勧めです。
本書で紹介されている下記ツールの説明も記載されています。
- 工数棚卸シート
- 鬼速進捗管理シート
- なるほどシート
- ルーチンチェックシート
- 10分間PDCA
一生食えるプロのPDCA
著者:清水久三子ってどんな人?
PDCAが身に着いていなかった時は、
「自分はダメだ。。。」と落ち込み、「自己効力感が低い」状態だったそう。
PDCAの考え方を理解してからは、
「失敗は検証から得られる学び」と捉えることができたとのこと。
「PDCAを回せるかどうかで人生の景色は変わる」
このことを伝えたい、という思いで書いた本だそうです。
ビジョンを立て、一週間単位で管理する
以下のステップでPDCAを実践していきます。
- ステップ① 「あるべき姿」と「問い」を考える (Vision&Question)
- ステップ② 筋の良い仮説を立て実行する (Plan&Do)
- ステップ③ 素早い検証を徹底する (Check&Action)
G-PDCAという言葉は使っていませんが、
Planの中に、「ビジョン」や「どういう状態であればよいか」が含まれています。
コンサルタントとして、PDCAが回らない理由を熟知しているように感じた一冊であり、
Check&Actionでは、初心者がつまずきがちなことと対処法まで用意されています。
「なぜPDCAが求められてるのか」という必要性を再認識させてくれます。
現IBMにて、人材開発のプロジェクトをリードしていたこともあり、ビジョン策定の重要性や仮説思考について説いています。
「プロのPDCA」としてコンサルタントの考え方が垣間見ることができます。
また、振り返りには、よく目にするKPTを利用してますが、他のPDCA本にはないくらい具体的に紹介されています。
使用するツール
なんでもOK!
手帳でもノートでもOKですが、「P」「D」「C」「A」の4つが一覧で記録できることが条件。
書籍では、1週間単位で振り返るフォーマットが紹介されています。
※著書は、iPadのノートアプリを使用し、PDCA用のオリジナルフォーマットで記録しているそう。
デジタルではありますが、Apple Pencilで手書きにこだわっているそう。
また、下記の書籍によると、
ASHFORDの「HB×WA5」のバーティカルウィークリーカレンダーのリフィルを使用しているとのこと。
最短で目標を達成する!PDCAノート
著者:岡村拓朗ってどんな人?
月間残業時間100時間以上で仕事漬けの日々を送り、
体重が10Kg以上増えたという著者がPDCAノートをなどのメソッドを使い、業務を改善。
残業ゼロ、13Kgのダイエット、年収2.4倍を実現したそう。
前著に、「自分を劇的に成長させる!PDCAノート」がありますが、
前著はPDCAを回せない人を想定したノート術です。
一方、本書では、目標達成のためのPDCAという位置づけです。
目標設定から日々のPDCAまで、一貫性を保つ7つのフレームワーク
7つのフレームワークが用意されているので、
これに従って、目標から日々のPDCAまでトレースできるようになっています。
- 目標設定
フレーム① やりたいことリスト
フレーム② やらないことリスト
フレーム③ ビジョンと目標 - 計画・ステップ
フレーム④ 年間計画GPS
フレーム⑤ 3カ月計画GPS - 実行・振り返り
フレーム⑥ デイリー目標達成PDCA
フレーム⑦ ウィークリーレビュー
本書では、これらのフレームワークの記述方法が具体的に記載されています。
「やりたいことリスト」「やらないことリスト」は具体的に説明されなくても、タイトルみただけで分かりますが。。
確かにそうですね。
ただ、工夫するポイントなども紹介されています。
例えば、「やらないことリスト」は「夜更かししない」ではなく、別の表現に書き換えることを推奨したりしています。
※数値化しましょう、と言うだけではないです。
「目標の立て方が分からない」と悩んでいる人にはお勧めです。
使用するツール:A4方眼ノート
- 方眼ノート ※A4以上を推奨
- ペン
- 定規 ※可能であれば
お勧めの方眼ノート。
孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA―――終わらない仕事がすっきり片づく超スピード仕事術
※Audibleで無料で聴けます.
著者:三木雄信ってどんな人?
三木氏は、英語学習サービスの「トライズ」を運営しています。
タイトルにある通り、ソフトバンク時代、
孫正義社長のもとで膨大な仕事に直面しました。
仕事との向き合い方を変えるため、孫社長を徹底的に分析すると、
PDCAに基づいているが、従来のPDCAとは違いがあることが発覚。
従来のPDCAを改善してできた高速PDCAを紹介しています。
8つのステップで、高速にPDCAをまわす
- Plan
ステップ① 大きな目標を立てる(週、月単位)
ステップ② 小さな目標を立てる(1日が原則)
ステップ③ 目標達成に有効な方法をリストアップする - Do
ステップ④ 期間を決めて、すべての方法を同時に試していく - Check
ステップ⑤ 毎日、目標と結果の違いを検証する - Action
ステップ⑥ 検証をもとに、毎日改善する
ステップ⑦ 一番すぐれた方法を明らかにする
ステップ⑧ 一番すぐれた方法を磨き上げる
ソフトバンク(あるいは、孫社長)の行動がなぜ速いのか、
といった視点と共にPDCAを語られており、高速PDCAの有効性が示されています。
使用するツール
特に明記されておりませんでした。
手帳でもノートでも実践できると思います。
ただ、毎日チェックする必要があるため、Dailyの手帳があると実践しやすいかもしれません。
無印良品のPDCA 一冊の手帳で常勝経営を仕組み化する!
著者:松井 忠三ってどんな人?
無印良品で有名な良品計画は、2001年に業績が悪化し、38億円の赤字に陥りました。
松井氏は、同社をV字回復に導いた人物です。
松井氏は、当たり前のことを当たり前に続けた結果、といいますが、
その一つが、PDCAサイクルを回す仕事のやり方でした。
手帳を使ってPDCAをどう管理していたのかを伝えている本です。
PDCAの順番は状況による
PDCAのトピックはあるものの、現場の状況に合わせて順番は変えています。
- 確実に実行に移すためのプラン(P)の立て方
大→小(年間、月間、週間)に落とし込む。 - 実行力(D)を高める工夫
Todoをを付箋で管理 - 振り返り(C)の時間を土日に確保する
※平日はPとDに専念。
※Cと書いていますが、「CA」を土日に実施している模様。
赤字という危機的な状況においては、「実行あるのみ」と考え、
まずやれることからやる。
DCA→PDC..とDCAPを回していくなど、リアルな情景が浮かんできます。
PDCA入門編というよりも、経営者がPDCAをどう活用しているのか、という視点で書かれています。PDCAを導入しようとしている人には、少し取り入れにくいかもしれませんが、「結果が出ないなか、進まないといけない時、経営者に必要なものは何か」など、人間味あるストーリーが多く、現場が直面している課題に対する細かい工夫を知ることができます。
使用するツール
- シャープペンシル
- 消しゴム
- 付箋
- 手帳 ※紹介なし.
※著書のお勧めはやはり無印良品とのこと。
消しゴムは現在、販売していないそう。
PDCAは時代遅れか?
「PDCAは古い」「PDCAは役に立たない」「これからはOODAだ」といったことを聞きます。
一生食えるプロのPDCAの中で、この視点について触れられていますが、
PDCAは今も有効だと主張されていますので、気になる方は書籍を読まれることをお勧めします。
近年、「PDCAは古い。役に立たないし、変化についていけない」という意見をよく耳にします。本書をお読みの方も「今さらPDCA?」と思われているかもしれません。
((中略))
世の中の変化のスピードが速いわけですから、速いサイクルでPDCAを回すべきなのに、年に1回などのスローペースでやっていては、変化についていけなくて当たり前です。
【出典】 一生食えるプロのPDCA
年月が経ったからといってPDCAモデルが錆びついているとは微塵も思わない。むしろ、これだけビジネス環境の変化が大きくなったいまの時代こそ、成長スピードが速く、柔軟性の源にもなる「PDCA力」は、会社にとっても個人にとっても、最強のスキルであると声を大にして言いたい。
【出典】 鬼速PDCA
まとめ
以上、PDCA本の紹介でした。
- PDCAは、今もなお有効と判断されている
- PDCAに失敗している人は多い
- PDCAを目標レベルで回すとビジョン・目標が明確になる
- PDCAを回すと自己肯定感が上がるかも
- PDCAを回すと仕事の成果が上がりやすくなるかも
- PDCAを回すと問題解決能力が高まるかも
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