あいつは、だからダメなんだ。
あの人はわかっていない。
今回は、このような問題にお答えします。
意見が割れた時に、人や人格を否定せずに、いかに前に進めるか。
私が実践してきた方法を紹介します。
ビジネスを行う上で、意見の衝突はあると思います。
意見の対立自他いは、良いことだと思います。
ですが、主張が行き過ぎる、相手の話を聞かない、などの状況では、
なかなか意見がまとまりません。
そして、エスカレートすると人格を否定するような事態に発展しかねません。
私は、エンジニアとして10年間以上働いてきましたが、
意見の衝突・意思疎通ができていない時、これから紹介する方法で切り抜けてきました。
同じような状況にいる方は、実践してみてください。
【問題】どのような時に対立するのか。原因は?
私は、SIerのエンジニアとして、客先常駐でソフトウェア開発を行ってきました。
外資系大手企業、日本大手企業などに携わり、
様々な人種、性格の人とビジネスを行ってきました。
その中では、当然、「対立」が発生することがあります。
私の経験上、対立が起こる原因をシンプルに表すと、
「情報が足りていない」
という点です。
合意形成に至るまでの話し合いで、下記のポイントでズレがあることに気づきました。
- 知るべきはずの情報が伝達ミスにより届いていない
- 考えるべきポイント・観点が抜けている
- いくつかのオプション(対応策)を選ぶ中で、重要度のズレが存在している
これらは、いずれも関係者間での「情報の不足」に起因していることがわかります。
【解決策】ディスカッションのまとめ方
それでは、情報のズレをどのように補い、整理していくのか順に説明します。
- 目的を共有する
まずは、関係者が合意できるポイントから話を進めます。 - 目的を達成するための観点を“紙に書きだす”
論点を関係者間で統一するために、頭の中をアウトプットする必要があります。
この時のポイントですが、言葉で意見交換(口論)するのではなく、ホワイトボードやエクセル、何でもよいので、思考をアウトプットすることです。
日本人の傾向かもしれませんが、意見が合わなくなると、以下の等式が生まれます。
「発言」≒「人物」(≒人格)
その結果、発言に対して意見が異なると、人に対してネガティブなイメージを持ってしまいます。これを避けるために、紙を緩和剤にします。
経験上、冷静に物事を進められるので、ぜひ取り入れてみてください。 - 各論点について意見交換する
ここで細かい情報の不足なども補われていきます。 - 対応策と選択基準を分けて考える
例えば、2つの案A, Bがあった場合、AかBか、という議論をするのではなく、選択するための評価軸を用意しましょう。
例えば、評価軸として、「コスト」「インパクト」「成果までの時間」などそれぞれの軸で話し合います。
そして、「”今の状況”では、コスト(お金)はほとんど気にしなくてもよい。しかし、小さな成功でも、すぐに良い結果を見せて信頼を得ていく必要がある。そのために、成果までの時間が早く、インパクトもそこそこあるB案を選ぶべき」といった具体的な意見交換で絞りこみます。
まとめ
意見の対立がある時は、相手を責めるようなことはせず、きっとお互い情報の不足が起きている。どの意見が異なるのか、要素分解し、お互いに補っていこう。という姿勢が大切だと思います。
そして、思考をアウトプットすることで、対立のクッションを用意することも心掛けてみてください。
仕事がよりよく進むことを祈っています。